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【この物件、買っていい?#7】武蔵中原駅 徒歩4分・築39年の鉄骨アパート|融資20年だと月6.7万円の持ち出し

武蔵中原駅徒歩4分、1987年築・鉄骨造・11戸・1億500万円・表面利回り6.50%のアパートをPropilarで判定。融資20年だと月6.7万円の持ち出しで「リスク要因多い」、35年なら月9.6万円のプラスで「要確認項目あり」。築古の鉄骨は融資期間で判定が変わります。

シリーズ「この物件、買っていい?」では、実際に売りに出ている物件の数字を借りて、Propilarで判定します。

前回の#6は、駅近・新築・満室でも赤字になる木造アパートでした。第7回は、神奈川県川崎市・JR南武線「武蔵中原」駅から徒歩4分の 築39年の鉄骨アパート です。駅近で11戸あり、2022年に大規模修繕も済んでいます。ただ、築年が古いほど、借りられる期間が判定を左右します。

ℹ この記事の前提

物件の数字は、2026年10月に不動産ポータルサイトへ掲載されていた実在物件のものです。最寄り駅と徒歩分数のみ掲載し、番地・物件名・販売会社は伏せています。融資条件(金利・借入割合・期間)と空室率は、判定のために置いた仮定です。構造は「鉄骨造」と掲載されていたため、重量鉄骨として判定しています。判定結果は入力条件と評価基準によって変わります。投資判断はご自身の責任で行ってください。

対象物件

物件種別:   1棟アパート(鉄骨造3階建て・11戸)
最寄り駅:   JR南武線「武蔵中原」駅 徒歩4分
築年:       1987年築(築39年)
物件価格:   1億500万円
表面利回り: 6.50%(想定年間賃料 約683万円 / 月56.9万円)
現況:       2022年10月に大規模修繕工事が完了

1戸あたりの家賃は平均で約5.2万円。小さめの部屋が11戸ある、戸数の多い物件です。

判定に使った仮定は次のとおりです。

借入額:     9,450万円(物件価格の9割)
金利:       2.5%
返済期間:   20年
空室率:     10%

築39年の鉄骨は、35年のような長期の融資は付きにくいため、返済期間は 20年 を基本の仮定にしました。

判定:リスク要因多い

Propilarの判定は 「リスク要因多い」 でした。

指標結果Propilarの目安
実質利回り(FCR)4.59%5%以上で良好、3%未満で要注意
月次キャッシュフロー−67,411円プラスであること
DSCR0.871.3以上で良好、1.0未満はリスク
BER(損益分岐入居率)100.9%70%以下で良好、85%超はリスク
CCR(自己資金配当率)−4.3%0%未満はリスク
NPV−564.6万円0円以上であること

自己資金を1,881万円(頭金1,050万円+購入時の諸費用)入れても、毎月約6.7万円の持ち出し になります。BERが100%を超えているので、満室でも赤字です。3つのストレスシナリオはすべて赤字でした。

数字が合わない理由

家賃から運営費を引いた純収益が、ローンの返済額に届かないためです。

満室想定の年間賃料(GPI):   約683万円
空室損(10%):               約−68万円
運営費:                      約−94万円
運営費を引いた純収益(NOI): 約520万円
年間のローン返済額:          約−601万円
────────────────────────────
手残り(税引前CF):          約−81万円(月 約−6.7万円)

(運営費・NOI・年間返済額は、Propilarの結果から逆算した概算です)

レバレッジの判定は 「逆効果」 でした。物件そのものの利回り(FCR 4.59%)が、借入のコスト(K% 6.36%)を下回っているため、借りるほど手残りが減ります。

融資期間で、判定が変わる

同じ物件を、返済期間だけ変えて判定し直すと、結果は次のとおりです。

返済期間判定月次CFDSCRBER
20年リスク要因多い−67,411円0.87100.9%
35年要確認項目あり+95,514円1.2872.2%

返済期間の違いだけで、月に16万円以上の差 が出ます。35年なら黒字で、20年なら赤字です。

⚠ 築古の鉄骨は、長期の融資を前提にしない

重量鉄骨の法定耐用年数は34年です。この物件は築39年で、すでに超えています。融資期間は金融機関の物件評価で決まるため、35年を前提にすると判断を誤ります。買付を入れる前に、貸してくれる期間を確認してください。

ほかに確認したいこと

  1. 次の大規模修繕: 2022年の修繕は強みですが、築39年は配管・設備の更新費もかかります。修繕履歴と、次の修繕の時期・費用を確認しましょう
  2. 1戸あたり約5.2万円の家賃が相場どおりか: 11戸のうち数戸が空くだけで、BERの余裕が変わります
  3. 自己資金の大きさ: 頭金と諸費用で約1,880万円を入れても、期間しだいで赤字です。同じ自己資金で、ほかの物件と比べてみましょう

この物件の条件で、自分でも判定してみる

上の物件価格・賃料・融資条件を入力した状態でPropilarが開きます(登録不要)。返済期間や借入額を動かして、判定が変わる境目を試してみてください。

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まとめ

  • 武蔵中原駅 徒歩4分・1億500万円の築39年鉄骨アパート(11戸・表面利回り6.50%)を、融資9割・金利2.5%・20年で判定すると 「リスク要因多い」
  • DSCR 0.87、月6.7万円の持ち出し。FCR 4.59%がK% 6.36%を下回り、レバレッジは逆効果
  • 35年なら月9.6万円の黒字(要確認項目あり)。返済期間の違いだけで月16万円以上の差
  • 築古の鉄骨は、貸してくれる融資期間を最初に確認する

シリーズでは今後も、実際に掲載されている物件の数字で「買っていいか」を判定していきます。

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